抵抗器はその名の通り電気的に抵抗を持つ電気部品です。
少し詳しく説明すると・・・
ある物体に電圧Vをかけたときに電流Iが流れたとすると、この物体の抵抗Rとの関係は
オームの法則(式1)で表されます。
(式1)
オームの法則をみると、Rは電圧Vと電流Iの比例定数となっていますので
電気の流しやすさの指標ととらえることができ、これを電気抵抗(単位はΩ:オーム)
または単に抵抗と呼び抵抗器はこの電気抵抗を部品化したものです。
抵抗Rが一定(理想的な抵抗)であれば電圧と電流は比例関係にあります。
別の考え方をするために、オームの法則を式2のように変形してみましょう。
(式2)
上式で電圧Vを一定とすると、抵抗Rが小さいほど電流Iは大きく、抵抗Rが大きいほど電流Iは
小さくなりますので、やはり抵抗は電気の流しやすさ(流し難さ)を表していることが分かります。
実際に計算してみましょう。
例えば上の回路で電源電圧V=1(単位はV)のとき電流I=1(単位はA)
が流れた時の抵抗Rはオームの法則より 次のように計算(定義)されます。
また、電圧が1Vのままで抵抗が10Ωになったら電流はどうなるでしょうか?
式2より
となります。 さらに、オームの法則を言い換えると
“抵抗Rに電流Iを流すと(抵抗Rの両端には)電圧Vが発生する。”
とも言えます。基本的ですが電気回路を考えるうえでは重要な概念です。
電気回路における抵抗器は、必要に応じて電圧を下げる、分ける、電流を一定にするなどの
役割をしていています。
普段生活している中では直接目にすることは少ないですが家電、情報機器、自動車、電車、
産業機器、航空・宇宙など広い分野で使用されており、コンデンサ、コイルと並んで回路の
三大要素といわれている重要部品です。