コラム

静電気対策におけるバリスタとツェナーダイオード

電子機器においては静電気や突発的なサージから回路を守るために保護部品が使用され
代表的な部品としてはバリスタ、ツェナーダイオード、ESDサプレッサ、積層チップコンデンサなど
あります。

バリスタ、ツェナー、ESDサプレッサの基本的な原理は、静電気などの高電圧に対して、これらの
保護部品が導通(抵抗値の低い状態に変化)してアースに電気を逃がします。
これによりICなどの部品に高電圧がかからないようにしています。

バリスタ製品一覧

 

チップバリスタはツェナーダイオードの置き換えができます

ツェナーダイオードは静電気やサージ対策として広く使用されている部品ですが、
当社でも扱うチップバリスタはツェナーの置き換えが可能で、次のようなメリットが
あることから主流になりつつあります。

ツェナーダイオードからの置き換えメリット

→多くのメリットがあります

小型化、軽量化  :車載を始めとした省エネニーズに対応
低コスト化    :VA、CD活動に貢献
高サージ耐量化  :より信頼性、安全性の高い設計に対応
高信頼性化    :150℃対応品、AEC-Q200対応品のご提案が可能

 

 

チップバリスタとツェナーダイオードの構造、特長、電気特性

→構造や動作原理は異なりますが電気(電圧-電圧)特性が似ているので置き換えができます

 

積層チップバリスタ             ツェナーダイオード

-素子全体が金属酸化物の焼結体と
 なっているので許容電流が大きい。
-市場実績あり信頼性も高い。
-極性なし
-様々な動作(バリスタ)電圧に対応

-PN接合の限られた範囲でしか電流
 を流さないため許容電流が小さい。
-市場で多くの実績あり。
-極性あり
-サージに対する応答時間が早い


バリスタの電圧-電流特性


ツェナーダイオードの電圧-電流特性

 

 

 

ツェナーダイオードとの比較(サイズ、電気特性)

→同一サイズなら10倍以上の許容電流、同一許容電流なら実装面積1/10にできます

1.ツェナーダイオード DO-214AC、18V、102A

2.積層チップバリスタ*(サイズ相当品) 2220、18V、1200A

3.積層チップバリスタ*(許容電流相当品) 0805、18V、120A

  *当社ZVシリーズ

 

 

ツェナーダイオードとの比較(高温耐久性)

 →信頼性は同等以上です。

周囲温度150℃、定格電圧の85%、試験時間1,000時間
動作電圧の変化率グラフ

サンプル:ZV 20 K 2220 122 Ni R1 (n=5)

 

 

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